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2.生息環境 海抜500m以下。温度23‐32C。湿度80-88% | ||
3.形状 3-1 花 花被片は薄黄色をベースに赤褐色や茶褐色の棒状斑点がランダムに入る。斑点の密度は様々である。稀にクリーム地色に黄土色や黄緑色の斑点の入るものがある。花被片の基部は白色。花径3.5‐4.5cmで2-3本の花茎にそれぞれ2-3輪開花する。花柄はPhal. fasciataと類似するが、Phal. fasciataは黄色地が強くまた棒状斑点は同心円状に分布する。花名は英語のPale、弱い色調を意味する。 花期は不定期。温室では夏季を除いて開花が続く。香りは無い。
2. リップおよびカルス リップは白色地に基部に黄色が混じる。リップ中央弁には下写真の左から2枚目のように紫色のストライプが入らないものと、上写真の右端のようにPhal. tetraspisに似て紫色のストライプが走る中央弁基部に見られる。また下写真のように中央弁先端が黄色と白色のものがあり、先端は細く突き出しており細毛がある。この細毛は下記写真やそれぞれの写真に見られるように密度は粗い。カルスは2組でanteriorカルスおよびposteriorカルスともに先端2分岐の歯状突起。花柄が似るPhal. fasciata、Phal. hieroglyphicaあるいはPhal. lueddemannianaはposteriorカルスが複数の腺状突起である点で異なる。
3-2 さく果 さく果は緑色で8cm長。受粉後、花被片は緑色に変化し、そのまま枯れないで保持される。6筋の深い縦溝が入る。採り撒きは4ヶ月後にできる。
3-3 変種および地域変異 1. Phalaenopsis pallens f. alba花被片に斑点がないフォーム。下画像は中央弁基部の青紫の斑点が僅かに入ることからsemi-albaとすべきかも知れない。右写真は花形状が類似するPhal. fasciataとの相違をしめすもの。
2. Phalaenopsis pallens sp1 一般種と比較してリップ中央弁の先端形状が異なる。
3. Phalaenopsis pallens sp3 花被片のベース色は一般に緑黄色であるが、緑色が濃くでたもの。
3-4 葉 葉長cm、幅cm。明るい緑色。主茎は上に向かって伸長し、葉は左右に展開する立ち性。このため株が大きくなればポット植えも問題がない。クリプトモス・プラスチック鉢植えで良く成長・開花する。
3-5 花茎 花茎は30 m長。温室では高温のためかPhal. pulchraほどではないが下画像が示すように高芽がよく発生する。
3-6 根 銀白色で太い。花茎3-5の写真参照。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4.育成
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5.特記事項 Phal. pulchra、Phal. pallen、P.hieroglyphicaはそれぞれPhal. lueddemanianaの変種として扱われることがある(USAにおける商品名に多い)が、カルス形状の違いからも現在の分類ではPhal. lueddemanianaとは別種とされる。 | ||